GET'S PICK UP

GET'S・ARTIST PICK UP No.112〜GANG PARADE〜

【Answered】

キャン・GP・マイカ
キャンGPマイカ


ヤママチミキ
ヤママチミキ


取材日:2023年9月15日 札幌某所にて

前回の取材(2022年6月13日掲載)は、GANG PARADE再始動のタイミングでした。
それから丸1年以上経ち、13人で活動してきて『変化した/成長した』と思うことがあれば聞かせてください。

キャン・GP・マイカ(以下キ):
 私はグループの中で振り付けを担当しているのですが、楽曲も振り付けも増えていくうちに、もっとGANG PARADEに新たな風を……新しい見せ方・いろんなアイディアが欲しくなって。ひとりの私の頭の中だけじゃなくて、13人もいるから。最近はダンスが好きな私(キャン・GP・マイカ)、カ能セイ、月ノウサギの3人をメインに、ダンスのパフォーマンスチームをメンバー内で結成しました。
「この曲はどう言う風にライブで表現しようか?」などの意見をメンバー全員で話し合ったものを、ダンスチームを軸にしつつ、作詞したメンバーがいたらその子も追加したりして振り付けを作っていく。曲によって、挑戦したい子がいれば一緒にダンスチームに入ったり……そう言うスタイルをグループでとりはじめたのも、ここ数ヶ月の出来事だったりするので、『ここ1年』で新しく始めたことのひとつだなと思います。

この数ヶ月で、とのことですが、そこに至るまでにいろいろ試して、このスタイルがしっくりくる感じになってきましたか?

キ:
 それまでも私が振り付けを作ることが多くあったんですけど、やっぱり表現が偏ってしまったりすることが自分の中で気になっていて、課題でもありました。ひとりで考えるよりも、チームで意見を出し合う中で、さらに自分のイメージも広がったりします。
 一緒にメンバーと作ることによって、自分では気づけなかった「あ、そういうこともやってみたら面白いね!」みたいなことも増えたり、補ってもらっている部分もありつつ刺激ももらったりとか、メンバー内で良い広がり方をしていったと思います。

ヤママチミキ(以下ヤ):
 私はここ1年で、シンプルにメンバーのスキルが上がったと思います。
 ツアーやリリースイベントを、ここ1年すごくやらせていただいていたので、経験をどんどん重ねるうちに。
 再始動してからGANG PARADEに入ってきた子たちの個性が良く見えるようになってきたのはここ1年かなと思っていて。例えばメンバーのチャンベイビーは、(ライブなどの)一番最初のMCを絶対にやるようになってて、それはチャンベイビーのキャラクターがそういうキャラクターになりつつあるから、そこを任されているんだろうなとか。カ能セイは、いかにも「元気なギャル」っていう感じなんですけど、真面目な部分もあるんです。その『ギャルっぽい陽気な感じ』と『真面目な部分』がうまくだんだん突出してきているなと感じるようになったので、それぞれきっとこの1年間で自分と向き合って「どう魅せるのがいいか」っていうのを考えてやってきたのかなぁ……っていうのを感じた1年かなと思っています。

2023年11月リリースのEP『The Night Park E.P.』収録の曲の中で、特に思い入れのある曲とその理由を教えてください。

キ:
「Gangsta Vibes」です。作詞と作曲をメンバーで行なった曲で、ラップのパートは全員自分のソロパートを作詞作曲しています。サビの部分は私とナルハワールドの歌詞と作曲がミックスされて、13人の個性が1曲にギュッと詰まっているので、特にお気に入りです。

ヤ:
「Träumerei」です。「体感予報」っていうドラマのタイアップ曲にしていただいているんですけど、最初にメンバー全員での作詞コンペをしたんです。その時に「雨」をテーマにしてくださいと依頼されて、採用されたのはキャ・ノンの作詞だったのですが、その詞が自分で考えていた「雨」のイメージと全く違う視点だったので、それがすごく衝撃的だったというか。でも確かにキャ・ノンの詞はすごく曲にも合ってるし、キャ・ノンらしさもちゃんと垣間見えるのがすごく好きだなと思いました。あと、(この曲を)ライブでやってると、サビで手を回したりする振りがあるんですけど、お客さんが、初めて見たときからその振りを一緒にやってくださっていて、すごくびっくりしたのと同時にほんとに嬉しくて、初めてなのにこんなに一緒にやってくれる曲があるんだ!というのが印象に残っているので、やっていて幸せだなと思う、思い入れのある曲です。

EPが「夜」をテーマにした楽曲群とのことで……『夜』にまつわる忘れられないエピソードがあれば、聞かせていただきたいです。

ヤ:
 メンバーの誕生日当日にライブなどが重なってたりすると、ちょうど夜中の0時ぴったりになったら、そのメンバーのことをみんなでお祝いするっていうのをやってます。それまでみんなでいかにその子にバレないようにケーキを調達したりとか、どうやって部屋に呼び出すかとか。その子のいないLINEグループを作って、みんなでめっちゃやりとりして、誰が引き止めるか?とかを夜ずっと仕組んで、ちょうど0時になったタイミングで「おめでとー!」っていうサプライズ。ツアー中とかも特に。部屋に突撃したりとかして!

キ:
 最初は「ミーティングしたいから」とか嘘の理由をつけて、何時に集合!って、ちょっとピリッとしたりして(笑)本人は知らないから(笑)

おふたりは、された側ですか? した側ですか?

キ・ヤ:
 した側……ですね。

ということは……されるんですかね、これから(笑)

キ:
 タイミングが合えば、もしかしたら……かな?
 ミキは3月生まれなんですけど、当日にお祝いするタイミングがなくて……あ、でもあれは夜じゃなかったね。夜じゃなかったけど、重い空気をわざと作ってからの「ハッピーバースデー!」をやったりしました。

ドッキリみたいな感じですね(笑)

ヤ:
 だんだん最近はドッキリみたいになってきています(笑)

メンバー内でドッキリみたいなことって頻繁にやったりしてるんですか?

ヤ:
 日常がドッキリみたいな感じですね。気づいたらそんなことが起きてたな?みたいな。知らないうちに何かが起きているなんてことはよくあります(笑)

キャン・GP・マイカさんの夜エピソードは何でしょう?

キ:
「Träumerei」の振り付けを作るときは夜でした。

それはやっぱり歌のイメージ的に狙って?

キ:
 狙って!……と言いたいところなんですけど……スケジュールの関係で(笑)しかもがっつり夜中にスタジオに入りまして、曲ができると同時に朝を迎えるっていう。朝、窓開けて、達成感……!っていう。
 振り付けをどうしようとか詰まっちゃうときも、夜に窓開けて外見て……とかはありました。「Träumerei」は夜に誕生した振り付けですね。作詞とか振り付けとかは夜中にやることが多い気がします。朝って、出来ない……朝とか早い時間だと(これから)1日ある!って思っちゃって。
 夜って、自然と朝がくるじゃないですか。それに追われてギリギリタイプなので(笑)夜と相性が良いのかもしれません。夜行性かも。The Night Parkの住人にピッタリです(笑)

明日(2023年9月16日)が(札幌での)ライブですが、明日のライブで「ぶちかまそう!」と思っている決意、教えてください!

キ:
 今のライブでやっているコントで、役になりきりながらもカッコよく歌うシーンがあるんですが、その曲のサビの歌がものすごいキーが高くて、多分ツアーのどの曲見ても一番歌うのがハイカロリーな曲なんですけど、それをツアーの世界観に合わせて、なりきってカッコよく歌いたいなと思ってます。

ヤ:
 とある曲のオチサビを担当させてもらっているんですけど、いつも上手く入れないので、申し訳ないので、札幌のライブではオチサビの入りを完璧にいきたいと思います!(笑)ぶちかませるように!カッコよく言えるように!!

今日(2023年9月15日)の札幌でのディナータイム、何食べたいですか?

キ:
 いつも北海道に来ると、食べたいと思ったものは全部食べて帰るんですよ。その食べる順番とかも重要なので、私たちメンバーでは「(食べるものの)セトリ、どうする?」って(笑)曲のリストを作るかのように、食べるもののセットリストを決めて(笑)どの順番で食べて制覇して東京に帰るか?ということを、メンバーでも楽屋でいつも話題になるんです。今日はこのインタビューの前に味噌ラーメンは既に食べさせていただいてまして、ラーメンはクリア済みです(笑)ジンギスカンは絶対に食べたいなって思ってます!海鮮もスープカレーも好きですけど、私はジンギスカンが一番好きです。

お気に入りのお店とかってありますか?

キ:
 いつもライブ終わりの遅い時間に、そのとき営業しているお店を調べて行ったりするのが多いので、むしろこれを読んでいる皆様に教えていただきたいです!次に来た時にそのお店に行きます!

ヤ:
 私もジンギスカンは食べたいなと思って……でもラムしゃぶも好きなので、こっちも食べたいです。スープカレーも食べたいし……あと私セイコーマートがめっちゃ好きなんです。セコマのフライドチキンがめちゃめちゃ好きで!

キ:
 絶対食べたーい!

ヤ:
 今回も「セコマのフライドチキンを何パック行けるか」を楽しみにしています(笑)ほんとに美味しい!セイコーマートのホットシェフの食べ物が美味しすぎて、いつも何かしら買ってます。

最後に、ファンへのメッセージをお願いしているのですが、11月のEPリリースにあたりまして、自分が思うEPのプレゼンポイントも添えたお言葉をいただきたいと思います。

キ:
「Gangsta Vibes」で私の作詞が採用されるということが、本当に私の人生の中で一大ニュースでして!文才がなくて、言葉の引き出しが人より少なくて、いつも作詞は苦戦して、夜中に作ってるんですけど、何と今回は採用してもらった!ということで。いつも以上に気合を入れて「Gangsta Vibes」隊長をしていきたいなと思っています。あ、今から隊長になろうかなと思ってまして(笑)
 今回のEP、またGANG PARADEの幅が広がった1枚になってるなーと感じてます。曲の幅が広がったから、それと一緒に振り付けの幅も、ライブで見せられる幅もどんどん広げて、GANG PARADEをもっと強くしていきたいな!って思っているので、是非手に入れてください!

ヤ:
 今回のEPは、マイカが言ってくれたように、曲の幅が広くて、可愛らしい曲からカッコイイラップ調の曲まであるんですけど、テーマは全部「夜」ということで。いろんな人のいろんな夜に寄り添える楽曲たちかなと思っています。癒されたい時に聴きたい曲、自分が好きなものを見た後に寝る前に聴きたい曲、逆に何かに怒ってたり何かに沈んでしまったときに聴いたらいい曲……本当にその時のその人の夜に寄り添える楽曲が全8曲です。そこで自分のお気に入りの「夜」を感じ取れる楽曲がきっとあると思うので、是非聴いてもらって、それを感じ取ってもらって、ライブにも遊びに来てもらえたら、GANG PARADEっていうグループの良さを知ってもらえるはずです。是非、素敵な夜にするので、手に取っていただけたらなと思います!

ありがとうございました!





ヤママチミキさん、キャン・GP・マイカさんのお二人のサインが書かれたサイン色紙を2名様にプレゼント!

[応募方法]
下記リンクからメールでご応募ください。(※応募期間は終了いたしました。たくさんのご応募、ありがとうございました!)
タイトル「GPサイン」
本文に、サイン色紙送付を希望される住所(郵便番号もお願いします)・氏名を明記した上で、
「あなたの地元のおすすめのご飯屋さんの名前」を添えて送信してください。特に北海道のお店情報、大歓迎!

[締め切り]
2023年11月20日の日付での受信分まで


[当選発表]
サイン色紙の発送をもって替えさせていただきます。

GET'S・ARTIST PICK UP No.111〜Diamond Dust〜

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川島 沙耶(ソプラノ):左側
福 由樹子(ピアニスト・作編曲家):右側

共に北海道で活動するアーティストユニット。
歌詞を伴わず母音のみで歌い上げる伸びやかで爽やかな高音の歌唱と、軽やかではじけるようなピアノ演奏が織りなす世界は、まさにそのユニット名にふさわしい「ダイアモンドダスト(天使の囁き)」そのもの。
ひとひらの雪がそっと風に踊るように。癒しの光が煌めくように。
北の大地から、心洗われる響きを……

2023.5.28 Release
1st Album

天使の囁き

ジャケ画像s

DDM-01
¥3,000(税込)

[収録曲]
1.Diamond Dust 作曲:福 由樹子
2.KAMUI 作曲:福 由樹子
3.めぐり逢い 作曲:アンドレ・ギャニオン
4.雪の子守唄 作詞・作曲:島みやえい子/編曲:福 由樹子
5.深く鎮める雅の森(DiamondDust Version) 作曲:福 由樹子
6.The Water is Wide スコットランド民謡
7.Sunset 作曲:福 由樹子
8.Winter 作曲:福 由樹子
9.彼方の先へ 作詞・作曲:川島 沙耶/編曲:福 由樹子




5月28日に1stアルバムリリース、そして同日に記念コンサート開催おめでとうございます。直前に控えた今のこのタイミングでの、率直な感想をお聞かせください。

川島:福さんとは以前から一緒に演奏していたのですが、ユニットとしてコンサートを正式に行うのが初めてなのでここからが新しいスタートになるのですね。なんだか未知なる旅に出るような気持ちです。

福:昨年から1年以上かけて準備をしてきていよいよお披露目、今までに無い形なのでドキドキしています。

Criative Opera Mixへの出演をきっかけに意気投合されてユニットを結成されたお二人ですが、お互いの「第一印象」と、今お互いに抱いている「現在進行形印象」を教えてください。

川島:相手の気持ちに寄り添ってくれるとてもピュアで優しい方。今も変わらずあたたかくポジティブな言葉で励ましてくれます。

福:クラシックのソプラノ歌手という先入観を壊すべく、なんでもチャレンジしたりpops目線もあって驚くと同時に、何より歌が好きだなと思っていました。今も当初とあまり印象は変わらないですが、華もあり芯もあり、音楽に対しても一緒に探求していけるので嬉しいです。

母音歌唱+ピアノというスタイルは、どういう経緯で確立されたものでしょうか?

福:選曲の段階でインストゥルメンタルの曲をやってみようとなり、その時に、歌詞をつけるよりメロディを母音で歌うアイデアが出て、やってみたらとてもよかったので。また、昨年私(福)の別の制作で、厚沢部町道の駅の動画の音楽を作ったのですが、その時はユニットとは別で、1曲参加してもらい、その時に全て母音で歌ってもらったのもきっかけだったと思います。

おふたりが音楽の道を目指されることになった「一番最初の原風景・原点」を教えてください。

川島:幼少期からピアノを習っており、家族も好きなので音楽は常に身近にありました。歌の道で言いますと、高校3年生の時にオペラ歌手の演奏を聞いて、“人間の声の可能性”に心から感動しました。今もずっとその可能性を追い求めて歌い続けています。

福:プロとしてでは無いですが、音楽をやっていきたいと思ったのは、中学生の時に小澤征爾さんのオーケストラ聴いた時に、こんな風にピアノが弾きたいと思ったのと、「ラストエンペラー」を観に行って坂本龍一さんの音楽に衝撃を受け、こんな音楽を書けるようになりたいと思った事だと思います。ピアニストでは無いですね(笑)

おふたりがご自身に抱いている「自分の音楽の『色』」は何色ですか?

川島:自分の声の色だとすると、あったかい色!(であってほしいですね笑)聞いている方の心がホットになるような。

福:なんでしょう。。透明ですかね。時として色んな色になる感じです。

おそらくこれから「Diamond Dust」を知っていく読者の皆様へ、メッセージをお願いします。

川島:耳で聞いた瞬間に広がる想像の世界を堪能していただきたいですね。色んな景色だったり、人だったり、思い出だったり、香りだったり。私達の音楽がたくさんの人々の心の癒しやぬくもりになれたら幸せです。

福:歌とピアノで奏でる北の音楽、Diamond Dust を、どうぞ宜しくお願い致します!




GET'S・ARTIST PICK UP No.110〜笠原瑠斗さん〜

北海道が生んだR&B/SOUL MUSICアーティスト『笠原瑠斗 Kasahara RYUTO』。
大らかで軽やかな空気を纏う歌声は、まるで北海道が持つ自然そのもの。
ボーカルユニット<MOL>、SOULバンド「THE SOUL EATERS」のボーカル、ラジオDJ……
走り続ける彼の魅力に迫る。


【MAIN】Ryoto-Kasahara_s

【笠原瑠斗オフィシャルリンク】

笠原瑠斗オフィシャルサイト
official
Twitter

2023.4.26 Release
New EP

WALKING MAN

WALKING-MAN-JKT(RGB)s

1.Shine on
2.Good things
3.WALKING MAN
4.feel (grooveman Spot Remix)


─2023年4月26日、ニューEP『WALKING MAN』リリースおめでとうございます! 早速ですがその『WALKING MAN』を構成する、表題作を含む4曲に共通するテーマや芯みたいなものがあれば、教えてください。

ビートメイカーのgrooveman Spotさんと作ったというのもあるので、雰囲気的にちょっと「シティっぽさ・都会寄り」ではあるのかなという感覚はあります。
僕は割といなたいものが好きで、今まではそれを主軸にしていたところがありましたが、今回の『WALKING MAN』には「僕にはない部分」のgrooveman Spotさんの「今の音」という部分でフォーカスを入れてもらっている感覚でしょうか。その作風に寄ったような、そういったテーマの4曲になってます。

─このEP以前の曲にはシティっぽさはあまり意識されていなかった?

してなかったですね。曲によってはあるんですけど、どちらかというと、僕が好きで目指していたのが「90年代」とか「60年代」とかで、そういう好きな部分をどんどん掘り起こしてたタイプだったんです。grooveman Spotさんは僕とは逆(の方向性)にR&B界隈では注目され話題になっている方なので、そういう人たちと絡む「シティ感」を意識しました。

─ということは、これまで笠原さんのサウンドを聴いてきたファンの皆さんやリスナーさんからすると「あれっ? これちょっと雰囲気違うな」っていうのがパッとわかるような感じの仕上がりですか?

そこもありますね、たぶん。ビートで感じる部分もあるでしょう。自分としてもかなり好きな感じで出来たので、「変わらない部分」と「音的に雰囲気が変わった部分」を感じられるかな、という気はします。

─先ほどの「90年代とか60年代を掘って」という言葉からも窺えることなのですが、年齢的におそらくジャスト世代とは異なる時代の音楽との出会い、まして18歳の「まだ何者でもなかった青年」をニューヨークに飛び立たせるまでにのめり込ませた、その「原点」って何だったのでしょうか?

最初、僕はブラックストリートっていう90年代のR&Bのグループにめっちゃ憧れて、R&B好き!ってなったんです。自分がR&Bに向かうにあたってどうする? ブラックストリートはどこから生まれた? ニューヨーク! じゃあ目指す原点はニューヨークだな!って。

─R&Bとの出会いのそもそものきっかけは?

もともと僕はジャニーズやEXILEとかが好きで歌を始めて、ボイストレーニングに通っていたんです。そのボイトレの先生がたまたまR&Bを流していたことがあって、それを聴いた瞬間からもう、体に電気が……稲妻が走る! っていう表現そのものの瞬間を感じました。価値観が一気に、180度変わるというか、自分の中の「カッコイイ」の概念がクルッと変わってしまって。いい意味で、自分の「好き」なものが、その瞬間にちゃんと出来た感じだったのかな、今思うと。
(僕が)子供の頃って、人から聞いたり見たもので判断して「好き」を「決めた」けど、そのときに初めて感覚として「自分はこれが好きだ!」と「気づいた」のかもしれないです。
これはたまたまボイトレの先生がきっかけでしたけど、たぶん、このときに出会わなくても、いつ聴いても、違う人由来であっても、そのタイミングで電気は走ったと思います。

─ボイストレーニングをされていたのはおいくつの時だったんですか?

高校2年生のときです。この時はまだ歌うところまでは行ってなくて……カラオケレベルだったんですが……

─え!? じゃあそれで感銘を受けて、情熱が高まって、高校卒業してすぐにニューヨークへ!?

そうです。最初は家族も一緒にニューヨークに行っていたんですが、途中からひとりで暮らすようになって、自由になりました(笑)
でも、当時はまだ10代で、ニューヨークでは21歳にならないと成人と認めてもらえないので……本質まではまだ捉えきれていなかったのだろうけど、あの当時は青いまんまよく行ってきたな! と思います、今思うと怖いです(笑)
今、僕のこの年齢であの頃と同じことができるかというと……大人になればなるほど、どんどんあらゆることが「重く」なってくるような感覚があるのかな〜と、27歳ながらに実感してきたところです。
あのときは、青いがゆえに飛べたんだなー!と思います(笑)

─若い時の行動力!

知らぬがゆえに堂々としていた部分もあるし、でも、そういう経験ありきで「今」の僕がここにいます。

─「経験」という言葉を、笠原さんのラジオ番組「チルラジ(笠原瑠斗Chill Time Radio)」で「あしあと」と表現されていたのを拝聴しました。「WALKING MAN」のことについて、今まで歩いてきた足跡……的なお話だったので、若さで飛んだニューヨークの地であったり今のこの北海道の地であったりに足跡を残しているんだな〜という感慨がありますね。
─その『WALKING MAN』リリースを記念したイベントツアー、この大型連休で北海道の各地を回られるわけですが……今まで足跡をつけたことがなく今回のツアーでもつけられない、だけどいつか絶対足跡をつけたいと思う北海道内の場所ってどこですか?

音楽と関係なく今めちゃくちゃ気になっているのは、芝桜がある場所。東藻琴です。花とか好きなので。
芝桜の一面のピンクで目がチカチカするくらいすごいことになるらしくて! 空の青以外全部ピンク! しかも芝桜のピンクって蛍光ピンクみたいな発色の良いピンクなので、目に鮮やかなのがわかりますし。東藻琴には是非足を踏み入れたいです。
北海道って、一面のピンクっていう非現実みたいなものがあるっていうのがすごいと思うし、札幌にしても、都心から10分行っただけで山があったりだとか、(都心から)30分行ったら温泉があるとか、それって恵まれていることだなってシンプルに思いますし、食べ物だったり環境だったりを含めて、そういうことを今年は結構肌で感じたい年だったりするんですよね。(北海道の中でも)全く知らないところとか、行きたいなぁ……

─あ、実はそれ次にお伺いしようとしてたことだったんですよ「北海道のいいところって、どこですか?」って(笑)なので……絞ります!札幌のいいところって、先ほどの「都心から10分で山、30分で温泉」以外のところだとどういうところですか?

(笑)
ラーメン好きなので、ラーメンですかね!

─ちなみに何味がお気に入りですか?

煮干し醤油、中華そばと言われているのが好きです。あっさりしているやつですね。麺は細麺がお気に入りですね。

─パーソナルな部分に踏み込んでしまいました。

(笑)

─では、もう、ここまできたらパーソナルに迫ってしまいますか!「瑠斗」というお名前の由来を教えていただいても……?

両親がつけた名前の由来ってことですよね? あ、本名なんで。

─そうです、が、ご両親から由来を聞かれたことって……?

あります!
瑠璃色の、北斗七星……らしいです。

─お名前の文字の構成が綺麗でかっこいいので、お聞きしたかったんです。

嬉しいです。(僕の名前を、両親が)いろいろ考えてつけてくれたみたいなので。
個人的には読みが「リュウ(ト)」なので「竜」(が由来)なのかな?って思ってましたけど。音としてその意味もあるのかもしれないです。

─瑠璃の色は青ですし、Rhythm & Blues の「Blues」の部分とつながる運命?だったのかもしれませんね。

どうなんですかね〜(笑)

─笠原さんご自身が感じられている、ご自身のテーマカラーって何だと思いますか?

うわ〜、色って難しいですね! でもR&Bやってる人って結構カラーで喩える人が多いんですよね。うーん……好きな色というなら、グレーと青の中間くらいの色がめっちゃ好きです。

─今のお召し物のカーディガンもそれに近い色ですか?

(参照:取材日2023年4月20日のTweetより)


いえ、もっとグレーに寄せた感じの色です。くすんだ色が好きですね。気がつけば選んでいる色が、もしかしたらテーマカラーなのかもしれません。

※取材後日、スタッフから「お好きなカラーに近いものをお選びください」とご依頼し、ご返答いただいたカラーはこちらです。

─曲を作るにあたって、いちばん笠原さんに曲が降りてくる瞬間ってどういう時ですか?

自分が楽しい状態のときが、いちばんいい曲に出会えます。散歩していたり、山登りしていたり、楽しいな〜って感じる時に新しい発想があったりして。お風呂も好きだしラーメンも好きだし、普段生活していてワクワクすることを……歌を歌っていない時でも、心が楽しんでいるときのことを蓄積して、その気分で曲を書いているといいものが書けます。
気分がいいと仕事が捗るじゃないですか。嫌なことがあったときより……あ、でも、たまに怒りのパワーがモチベーションになってしまうこともあるかな(笑)ヤケになって集中したりとか! 一概には言えないですけど(笑)
でも何かに夢中になっている時には、熱心になる。心が「いい状態」になってる時の方が、熱が入る気がします。……それが正解なのかは、まだわからないんですが……そういうことを考えながら、書いてます。

─総じて楽しい気分で曲を書いてくれているから、耳に入る歌に、楽しさと言いますか「軽やかな心地よさ」が乗っているような気がしているんですよ。お散歩してて、スキップまではいかなくとも、一歩一歩が弾んでいて、鼻歌歌いながら上機嫌で歩いてる感じが、素人ながら感じられました。

そういうのが伝わっているなら、めっちゃ嬉しいことですね!僕自身がそういう人間なので。

─なので、ちょっと自分の中のR&B観が覆りました(笑)

(笑)僕はR&Bのアーティストの中では物珍しいタイプみたいなんですけど。
自然に(僕が僕らしく)できているのは、両親のおかげですね。自由にさせてもらって、本当に感謝です。

─そういえば「今年は環境を肌で感じる1年にしたい」と先ほど仰ってましたが、あと8ヶ月の今年2023年、年内に達成したいことってありますか?

いっぱいありますよ!それを実現できるかは本当に自分自身の行動力次第だと思うんですけど、小さいことであれ大きいことであれ、あれしたいこれしたいって、山ほどあります。
曲についてももちろん!……まあそれをスマートにやれるかと言ったら難しいんですが、正しいタイミングで作れたら一番嬉しいなと思います。
やっぱりあれもこれもって一気にやっちゃうとパンクしちゃうので、頭の中で順序立てて、できたらいいな〜って思います。
今年に限らずずっと目標はあるので、レ点チェックをつけていけると良いですね。

─答え合わせは未来で、ですね。内容については内緒……ですか?

(夢の内容は)内緒というわけではないのですが、大きかれ!って感じで。
一緒に曲を作りたい人とか、挑戦してみたいこととかを、初心というか……わけもわからずに足を踏み入れる気持ちを忘れずに、現実を見過ぎず・多少無理をしてでも! っていう勇気を常に持つようにしていたいです。そういう気持ちを持つことによって、今おつきあいをしてくださっている、支えてくださっている皆さんに感謝できるんです。

─夢は、言えば叶いますものね。言霊というか。歌も同じでしょうか、歌えば叶う。そんな気持ちを歌詞に載せている感覚でしょうか?

そうですね。(歌詞を作る時に感じる)そういう想いはしょっちゅう心掛けています。
ある意味でのメッセージ……いえ、(歌は)メッセージそのものです。そういうのに気づけたのは、ここ数年のことです。……難しいですね。「伝える」っていうのは、一番難しいです。

─お仕事として曲を作られていると、どうしても「いつもの自分の芯(テーマ)とは違う曲をご依頼いただく」ことがあると思います。どういった心境で曲作りに臨みますか?

やっぱり、悩みました。僕はストーリーを自分で描くというより、それまで体験してきたことを歌にしているスタイルなので、自分自身の体験にないテーマに臨むときは思うように作れなかったです。
体験から引き出しを開けるスタイルと、0から物語を作るスタイルとでは、曲の作り方が全然違って。
例え話ですが、日常の生活ルーティンとは違う環境にいきなり行くと、いつも通りには過ごせないような感覚です。それも楽しかったりしたこともあったりはしましたが、つい「日常」を求めてしまったり……
なのでテーマをむしろいつもの自分流に決めてしまって、そのテーマを飛び越えようっていう気持ちになりました。守るためにテーマを決めるのではなく、それを壊すためのテーマを作った感じで。そうして自分にはなかったものに向き合った結果、逆に自分自身の本性に気づけたという利点がありました。自分ではないものを、自分の本性で伝える。そういうことを見つけた瞬間だったりしました。
……実は今も、そういう、笠原瑠斗としては新しいテーマで、新しい曲を作ってる最中です。

─それは楽しみです!またひとつ新たな『笠原瑠斗』の側面が見られるのですね!

その側面というか作っていく曲の中でも、伝えたいメッセージを抑える、バランスを取る、研ぎ澄ますことが、これからの課題だと思っています。

─それでは最後に……リリースツアーを終えた「5月29日以降の」未来の笠原さんご自身への、タイムカプセルメッセージを残してください!

わかりました。
「……元気にしてるかなぁ……ちゃんと、ご飯とか食べてますか?」とかですか(笑)
そうですね……
「今もそうだし、過去もそうだけど、いい状態を保っていることが目標だよね。逆境があっても嫌なことがあっても屈せず、むしろその逆境から得た自分自身の糧を、ツアーが終わったあとでも良い方向に消化していってほしい。今までも、逆境から得た大きな宝物は確かにあった。理不尽にただただ負けるわけじゃなかった。だから、また次のことに向かってフォーカスしてほしい。頑張れ!」
……って、「もっと頑張れ」って、言っておいてください(笑)

─(笑)ありがとうございました!

GET'S・ARTIST PICK UP No.109〜中島卓偉さん〜


中島卓偉_artistphoto_s

【中島卓偉 オフィシャルリンク】

中島卓偉オフィシャルサイト
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Now On Sale
New Album

BIG SUNSHINE

【初回限定盤】
¥7,000(税込)/WPCL-60024
BIG-SUNSHINE-WMS初回限定盤s


【通常盤】
¥3,500(税込)/WPCL-13445
BIG-SUNSHINE_通常盤s


M1.BIG SUNSHINE
M2.そう思ったのなら
M3.風に飛び乗れ
M4.AFTER THE RAIN
M5.BAD REPUTATION
M6.GOOD BYE YESTERDAY
M7.HEY! BABY!
M8.自分を叫べ
M9.きみの住む街へ
M10.想い出にすがらずに
M11.FOLLOW YOUR DREAM
M12.頭を使えよ
M13.変わる
M14.遠いさよなら
M15.I remember you
M16.STONE,ROLLIN'



昨日(2023年1月22日)はインストアライブ、お疲れ様でした!

ありがとうございます!欲張って翌日にキャンペーン入れちゃいました(笑)

1日に3回も歌っちゃいましたね!? スケジュール拝見して思わず二度見してしまいました!
 今回取材させていただくにあたりまして、まぁ……その、いわゆる「音楽性」ですとか「何に印象を受けましたか?」とか「尊敬する人は誰ですか?」とか、伺いたいと思うことはいっぱいあるんですけど、おそらく何度もいろいろな媒体で質問されてますよね……

いえいえ、何でも聞いてください!
同じ事でも何回も言います!
音楽はループが大事なので!

ありがとうございます! そう言っていただけるのは嬉しいのは嬉しい、のですが……何と言いますか、心苦しい部分はあります。

「ロックンロール」って、「ループすること」を言いますから! ロールするんです。行ったら戻ってこなきゃいけないんですよ。行きっぱなしはロックンロールじゃない。ほんと、大事です。

ー何と寛大な!ありがとうございます!!
 では本当に、定番も定番なことを伺ってしまいますね!

はい、何でも聞いてください!

ーだいぶ月日が経ってしまったこのタイミングで恐縮ですが、アルバム『BIG SUNSHINE』リリース、おめでとうございます!
『BIG SUNSHINE』というタイトルから「大きなもの」を、さらにはそこからの派生でと思われるテーマカラーのオレンジ色を選ばれたと思うのですが、そもそものその『BIG SUNSHINE』という存在を作るインスピレーションの「一番最初のベース」は何だったのでしょうか?

タイトルを最初につけたわけじゃなかったんですよ。
アルバム制作に入るときは、タイトルもオレンジ色も、まだ決めてはいなかったんです。
制作に入っている時の気持ちとしては、やっぱり「事務所をやめる」というのがありまして。
去年3月31日にそれまで所属していた事務所をやめて、4月2日くらいからレコーディングを開始。
独立第一弾だ!っていう意思表明だけが、強くありましたね。

そうやってできていくうちに、この曲群、このアルバムには、このタイトルがいい!っていう風になったのでしょうか?

そうでしたね。
アルバムの一番最後に「STONE,ROLLIN'」という歌があって、さっきも言った「ロールしていく」という「自分の人生を転がし続けていける」という意味のものだから、最初(アルバムタイトルを)そっちでも良いかなって思ってたんですけど、アルバムカラーが何色になるんだろうと考えたときに「オレンジがいい!」と感じたことと、アルバム1曲めが「BIG SUNSHINE」だっていうことで、太陽をテーマにできるのかなっていう発想になりまして。(同じ太陽でも)黄色じゃなくて絶対にオレンジがいいだろうな!っていうのが、明確に見えてきたんですよ。
作っていきながら見えることってたくさんありまして、曲タイトルにない(アルバムとしてだけの)タイトルを考えるのもひとつの考えとしてはあったんですが、1曲めの「BIG SUNSHINE」のまま行こう!っていうのを、制作してる途中で決めた感じです。

こうしてリリースされたアルバムを引っ提げて、インストアライブもされましたし、これから全国ツアーも控えて……という感じで、さらに飛び回っていくのですね!
 こちら(札幌)にいらっしゃるにあたりまして、これをお伺いしたかったのですが、今までも何度か北海道にもいらっしゃったことがある卓偉さんが経験した、一番衝撃的な北海道での出来事ってなんでしたか?

乗っていた列車の快速エアポートが、鹿で止まったことですね!(笑)

今回の来札での出来事じゃないですか!(笑)

音楽生活を24年もやってきまして、たぶん最初の4〜5年で、その街の独特な雰囲気とか空気とか、インパクトを感じたと思うんです。さまざまな土地でいろいろな経験をしたんですが、でも、『北海道』ということだと、今回のことはなかなか衝撃的でした。なかなか味わえることじゃなかったので(笑)でも一緒に収録したベーシストで苫小牧出身のNAOKIさんは「(北海道じゃ)あるあるです」って。乗務員さんのアナウンスも妙に冷静なんですよね!後で列車の人に聞いたら「鹿もね、冬だと鉄分不足しちゃうから、レールを舐めに来るんですよ」って。そういうのも含めて勉強になりました(笑)

━つまり今まであった北海道衝撃エピソードのトップを塗り替えてしまったんですね(笑)

北海道に住んでいる方なら「よくあることだよ〜」ってなることなのかもしれませんが、僕は地元が福岡なので、なかなか遭遇できなくて貴重です。雪も降らないですしね〜。世代が同じでも(実はインタビュー前に、インタビュアー取材スタッフと卓偉さんは同世代ということをお話しをしました)生活してる環境が違うと、ラジオやテレビからの情報は同じでも、「違い」が大きいですよね。

━福岡ですと、桜前線のスピードが全然違いますよね!
 桜は3月に咲くものと認識されていると思いますが、我々札幌だと桜が咲くのは5月、ゴールデンウィークですし。

その頃だと福岡はもう梅雨入りしますからね〜

━あ〜!

九州は5月で梅雨、沖縄なんかもっと早いですから。
だから、僕が東京に上京して一番インパクトが強かったのは『雨が降らんなぁ!』でした。

━そうなんですね!?

九州、しょっちゅう雨降るんですよ。台風もしょっちゅう来ますし。
夕方バーッと雨雲が来て凄い勢いで通り過ぎてカーッと虹出て晴れる! みたいな。
作物も「雨が降るからよく育つ」なんて言われるくらい。
東京は雨が降らないな、だから乾燥してるのかな、とか、そういうことはよく思いましたね。

━やはりこういう別の地域でのことって、実際にその土地のかたにお話を伺わないと想像もできないことなので……

と思います。情報交換しないと気づかないこと、多いと思います。

━卓偉さんなら音楽、我々なら記事を書く、という、ものをつくるにあたって得られるインスピレーションみたいなものも、それぞれが見ている景色で全然変わってきますね。
 卓偉さんが曲を作られるにあたっての、決まったかたちでの「インスピレーションのスイッチ」のようなものって、何かあったりしますか?
 偶然見かけた何か、ではなく、いつもこれがあると何かを発想するアイテムみたいなものは……

まぁケースバイケースですけど、「『曲を書こう』と思って書く場合」と「生活の中で思い浮かんだり聞こえてきたりした場合」というのがあるんですね。
もっと細かく分けると、「エレキギターで書こう」とか「アコースティックギターで書こう」とか、また雰囲気が変わってくるわけですよ。で、その頭の中にあるものをデモにするときにパソコン使ってやろうとか、いろんな瞬間が「作曲のタイミング」としてありますから。
作詞は逆に、どんなタイミングでもできます、時間さえあれば。それこそ駅のホームでもできますし、待ち合わせに早めに着いた時とか、車の中とか、メモしておいたりするんです。
作曲の場合だと「頭の中」に起こしても、最終的に「どういうコードか?」ということを「ギターに出力」しないといけないので……
「今日、曲を書こう!」と思うと、掃除から始めたりしますね。気になるものがあると集中できないっていう感覚があるので。「家族が寝静まった後とかに完全な自分の時間を作って集中する」ってこともありますし。
「詞」と「曲」って全然ベクトルが違うんですよ。「詞」に関してはやっぱり「景色」を思い浮かべてやりますね。情景描写と言いますか。情景が見えるものを描きたいと思うので、いろんな自分の過去とか経験したことの「ページ」や「引き出し」をとにかく開けていく。そういう作業になります。

━弊社でイラストを担当しているとある社員などは「タバコを吸いながらインスピレーション」を得るなんてことを申していまして、なので何かを発想するときには「アイテムが必要」なのかと思い込んでいた部分がありますが、お話を伺っていると卓偉さんの場合は逆のようだと感じました。むしろ視界をクリアにするところから集中・発想していくような。

そうですね。僕、ロックミュージシャンのくせに、酒・タバコやんないんですよ(笑)結構食生活もストイックで。
あんまり「これがないと作れない」という作り方というよりは、シチュエーションを大事にして作る方だと思います。

━先ほどの列車の話じゃないですが、移動中にふと頭に降りてきた曲があって、なのにメモも取れないみたいな状況のときって、どうされてますか?

ずーっとそれを頭の中で繰り返すしかないですね!
次にメモできる場所に行くまでは、ずっとそうしなきゃいけない! みたいなことはあります。
スマホを持たずにウォーキングやジョギングに出たときに「降って」きたらかなり困るので、なるべく(スマホを)持って出るようにはしています。


━じゃあもうメモできる状況じゃないときに頭にあるときには、脳みそフル回転してるわけなんですね〜……

例えば詞の方でも「完成した!」と思ってた1曲の詞があったとして、もう出来たんだと思ってて、何気なくウォーキングに出てパッと目についた夕陽に「あれ、……違うな? あそこの何行目、書き直そう」なんてなっちゃったら、忘れないように反復しながら家まで帰ってたりしています。
でもそういうのって、「気づく」のでしょうね。あ、これまだ完成じゃなかったわ、って。
なので作詞にしろ作曲にしろ「作る」というより「気づく」作業に近いです。降りてきたものをキャッチする作業!

━キャッチするための環境の一環が、毎日のお掃除にもつながっている、ということでしょうか!
 毎日のお掃除、つまり継続、というつながりでお伺いいたします。
 体脂肪率を常に10%以下キープという継続をされているのが素晴らしいと思うのですが、その秘訣って、何ですか!?

僕は10代の時に東京に上京して、渋谷のクラブクアトロに「(そのとき)初来日の海外アーティスト」のライブを見に行くのが好きだったんです。初来日のバンドのライブって、必ずクアトロなんですよ、イギリスのバンドが好きで、「この先売れるか売れないかわからないバンドの初来日を見たい」っていうこだわりがあって、バイトが早く終われば当日券で見に行くなんてことをよくやってたんですね。で、「いいな」って思ったバンドが次に来日するのは、4年後とかになるんですよ。そしたら……初来日の時にはカッコイイと思ってたのに、ライブ会場のキャパが広くなって見に行ったら体が肥えてたりして……それで、声も出てなかったりして、ライブでどう見てもバテてたりとかして。それを見て、ティーンエイジャーだった僕は割とショックだったというか、残念に思っちゃって。僕の勝手な思い込みもあるんですけど。
……で、そうこうしてて、僕が22〜23歳のときに、東京ドームにローリングストーンズを見に行ったんですよ。その時に見たミック・ジャガーが、
花道の端に踊りながら走っていくミック・ジャガーが、その当時でももう60歳近いおじいちゃんだったのに、1970年代のときとフォルムが変わらないんですよ!
それを見てて、いたく感動して……
これをキープし続けているミック・ジャガーが、これこそがエンターテイメントなんだな! と。(その時に見たミック・ジャガーは)脚も細いし、自分もそういうふうにしたいな、と思ったんですね。
で、若い頃からストレッチとジョギングを続けて。筋肉はつけすぎると歌がミュートするので筋トレはほどほどにして、あまりマッチョまではいかないんですけど、体が動く程度には。
自分の、ファンに対する、責任というか。
どんなに曲を批評されても、見た目で「(中島卓偉が)太ったから好きじゃなくなった」と言われるようなことは避けたいなと(笑)。そういう理由で離れていかれるのは嫌だな、と。
年も取るし、顔に皺も入る(笑)んですけど、やっぱりフォルムくらいは維持できるかな〜っていう、変な責任から。そういう理由で(体脂肪10%以下キープを)続けています。

━めちゃめちゃ立派です!!「思う」までは、誰でもやるんですよ。憧れる、あの人みたいになりたいみたいなことを思うまでは、いろいろな人がやると思うんです。実行できるというのは、凄いんですよ!

僕、雨の日でも走る時があって、一体自分は何と戦ってるんだろうとか思うときもあります(笑)
でも、こうして、そう言っていただいて、この瞬間のために頑張ってきてるんだって思えますね!
昨日も音楽処の店長の石川さんに3年振りくらいにお会いして、石川さんは僕がデビューした時から見てくださっているんですが、「デビューした時から体型変わらないのアンタだけよ」って言われると、嬉しいですよね、やっぱ!
責任というより、個人的な信念というか。そう在り続けたいというか。
ロックだパンクだって語ってて、結局、売れた後に肥えてしまったら、ロックもパンクも感じなくなっちゃう。
ロックやパンクは、ハングリー精神をキープし続けていくこと。売れても「自分自身のスタイル」を継続してくれる人の方が、僕は「本物」だと思います。僕は売れたことがないんで、

━えっ!?

いやいやホントそうなんですよ、やっぱり、「どこを切っても卓偉はプロだった」と言ってもらえるようにしたいな!っていう感じなんですよね。……なんですけど、これは「『売れて』初めてカッコイイ」ので、僕まだ売れたことないですから何も始まってないんですけど(笑)何なら水面下での足掻きなんですけど(笑)勝手な、信念、こだわりです。
あ、もちろん誰かに対して「やれ」っていうことじゃないですし、僕はあくまで好きでやってることなので。
初期衝動で少年時代にカッコイイと思ったものを裏切らずやりたいという感覚、それを失いたくないな、と。

━つまり、この先、いわゆる「売れ」て、卓偉さんが万一「なりたくない中島卓偉」になってしまったとしたら、我々が喝を入れるべき立場になった気がします。その信念を聞いた者として!

それでいいと思います!
そのときに自分が諦めるのか、それでもやっぱりやり続けるぞ! って思うのかっていうところで、自分の真意が問われるというか。
それがやっぱり自分の首を絞めると思われても、それぐらい厳しくやれるのが多分この音楽の世界じゃないかな、って、思うんですよね。
正直……ふと我に帰るときに……好きな食べ物も食べられないことも多いので、何が楽しくてやってるのかなって思うときはあるんですけど、……これもね、結局、僕、福岡の人間で、九州男児は基本的にええかっこしいなんですよ。「かっこがつかんことはしたくない」という気質があるんですよね。
だからやっぱりライブの日にステージ衣装を纏って、姿見で見て「さあ行くぞ」ってなったときに「よっしゃ! 今日も自分の格好がちゃんとキマってる!」って、自分自身に納得できる瞬間があるんですよ。その瞬間のためにやってるんだと思えば。
ファンの皆さんからも、ライブ終わった後に「今回、卓偉太ってたからイヤです」って手紙は一枚も来ないので、それはキープできてるのかなって納得するところじゃないですかね。それだけ、ですね。

━すっっっごく好きです、その信念!すっっっっごく響きました!

ご家族、お子さんのお話を伺いますね。お二人のお子さんのお父様でもいらっしゃいます。
 お子さんは、お父様である卓偉さんを見て、僕も音楽やりたい!とか希望したりされてますか?

最初はそういうのあるのかなと思って、家には常にギターもあるし、興味を持つのかな? と思ってたんですが、あんまり興味を示さないですね。

━おやおや。

無理にやらせたくはないので。興味を持ったらいくらでも教えるんですけど。
ただまあ……24年もやってきて、……あんまり音楽業界に(お子さんを)入れたくないですね(笑)

(取材関連同行者全員笑)

いや、自由でいいんですよ! やると決めたらやればいいし……

━できれば……という部分も含めて、これはこうこうこういう理由で辛いよ、というのを教えようかなとか思われたりするのでしょうか?

その時がくれば、ですよね。
人間って、どこに収まるかっていうことで自分の道が決まるじゃないですか。何に自分が向いているのかというのを自分が見つけて。
転職なんかしょっちゅうしたっていいわけですから、今の時代だったら。
自由に取得していってくれたらな、と。
「お前の父ちゃんはこういう人生だった」っていうだけの話なので。
烏滸がましくも「親だから」と言って自由を奪いたくないです。

━ところで、今後一緒にお仕事をしたい人、って、どなたかいらっしゃいますか?
 音楽に限らず、この人とこういう仕事を一緒にしたい!という感じの……

この間、横浜のバスケットボールチーム「YOKOHAMA EXCELLENCE」の曲を書いたんですよ。歌詞がない曲。長くても3分くらいの曲とか、20秒くらいで終わるやつとか。
これまでの自分の畑にない曲を作るということで、すごく刺激的だったんですよね。
映画のサントラになるような曲ももちろん書きたいですし、自分の音楽を求めてくれるのであれば、特定の人やジャンルに限らず、何でもしたいです。
必要としてくれたら、応えたい。独立もしましたしフットワークも軽いので、何でもやりたいです!

━個人的には、音楽ゲームで卓偉さんの曲をプレイしたいです!……これは誰に言えばいいんだろう(笑)

ゲーム音楽も作りたいですね!

━それでは最後に、定番の「メッセージをどうぞ!」なのですが、それだとざっくりしすぎなので……ここから約半月ほどが北海道のガチの真冬ということで、その真冬の寒さを吹き飛ばす『BIG SUNSHINE』!的な、パワフルなアツイメッセージを、お願いします!

去年の4月に独立したというのが自分にとって本当に大きくて。
そんな大きな想いを抱えた独立第一弾アルバム『BIG SUNSHINE』、16曲も入ってて曲数多いんですが、24年もやってきたから色んな時期のファンの方がいらっしゃることから「いろんな人の気持ちに応えたい」という思いで、曲数が増えました。
どこかの時期やジャンルに絞ってアルバムを作ることも可能ではあったんですけど、トータルで24年僕を追いかけてくれた人に対して「こんな卓偉が聴きたかった」って言ってもらえるようなアルバムにしたかったんですよね。
それはできたと思うので、ロックが好きな人、ライブに行くことが好きな人、そして何より音楽というそのものが好きな人に是非聴いてもらいたいなっていうのがまず、あります。
「ライブで出会える」とか「僕の音楽に触れることがある」っていうのは、たぶん「縁」だと思うんですよね。アンテナとかそういうのも含めて。だから是非「ご縁」があると嬉しいなーっていうのがもうひとつと。
あとはやっぱり、同じ時代に生きてて、何が古くて何が新しいかっていうのは基本どうでもよくて、自分がいいと思うものを提示して活動してる人間なので、その「ご縁」にちょっとでも触れて、自分の音楽に触れるタイミングがきたらいいなぁと思うので、興味があったら、是非! 聴いてみてください! っていう感じです。

━ありがとうございました!

GET'S・ARTIST PICK UP No.108〜SPiCYSOL〜


KENNY(Vo.)

KENNY_2nd_s



AKUN(Gt.)

AKUN_2nd_s



KAZUMA(Dr.)

KAZUMA_2nd_s



PETE(Key/Trumpet)

PETE_2nd_s



Now On Sale
2nd Album
『SEASONS』

【CD+BD】WPZL-32016〜7 ¥4,950(税込)
【CD+DVD】WPZL-32018〜9 ¥3,850(税込)

Sesons_s
M1.Treasure
M2.Skyscraper
M3.Playback
M4.LOUDER
M5.CHASE
M6.Natural
M7.Lens
M8.Bell
M9.Holy Night
M10.Far Away


【Answered】
KENNY
AKUN


━札幌でのライブを直前に控え、また、こちらの取材の前にラジオ2本の出演、お疲れ様です!

KENNY & AKUN:
 ありがとうございます!

━さて、メジャーデビューからのまる1年であった2022年、漢字一文字であらわすとしたら、どんな一文字でしたか?
 ……というのを直筆でいただきたくて……(スタッフがおもむろに紙とペンを出す)
 一文字にまとめるというのは難しいと思うのですが、あえて表現するなら、いかがでしょう?

AKUN:
 え!? いやー、難しいですね。(熟考)
 ……これかな? でもこれ、うまいこと言えてるかな?

KENNY:
 ちょっとハードル上げるのやめてくれない?
 うまいこと言われすぎると俺が大変になっちゃう(笑)

━一同笑

AKUN:
 はい、これです。
SPiCYSOL_moji_AKUN


KENNY:
 これです!
SPiCYSOL_moji_KENNY



━おお〜〜!
 字だけ見ると、お二人は対照的な印象ですね。

KENNY:
 確かにそうですね!

AKUN:
 えっ、占い師の方ですか?(笑)

━一同笑

AKUN:
 これで占っていただけるのかと(笑)

━そうではないです!(笑)
 それぞれ選ばれた文字の意味をお伺いしてもよろしいですか?

AKUN:
 僕は茅ヶ崎に住んでいて、そういう住んでいる「土地」にも感謝しつつの「地」、(2022年は)SPiCYSOLとして「地盤」が固まってきたっていう意味の「地」、いろいろ土地から土地へとツアー回ったっていうのもあって、「地」。こう……自分の足がちゃんと「地についた」活動ができてるっていうことで、「地」です。

KENNY:
 大きく言うと(AKUNさんと)メッセージ性は一緒なのかもしれないですけど……コロナ禍もあった真っ只中でのメジャーデビューから1年経って、今年は、ようやく少し「動き出した」はじまりということで。アルバム『SEASONS』制作にあたり、ほぼ月1ペースで曲を出してて「動き続け」ましたし、
そしてプライベートでも、僕もAKUNも結婚して、次への「アクション=動く」……という気持ちを込めた1文字です。

━そんな2022年を経て、先ほどお話のありました2ndアルバム『SEASONS』を10月にリリースされて。今現在はさらにそこから2ヶ月ほど経過しているのですが、月1ペースで曲を作られて積み重ねて結実したその月日の中で、作っていた当初と今現在(2022年12月16日)とで一番聴こえ方や感じ方が変わったアルバム内の曲がありましたら教えてください。

KENNY:
 僕は「Bell」という曲です。
 これは「ねこ物件」という、動物と主人公をテーマにしたドラマ・映画のために作らせてもらった曲で、ドラマ通り「ペットへの愛」を歌った「対人間ではないラブソング」に挑戦したものです。
 僕、その曲を制作してたとき、ペットを飼ってなかったんですよ。

━してた「とき」? ということは今……

KENNY:
 今は、7月後半くらいからペットを飼い始めました。曲を作った当初の時とは全然……180度くらい違う気持ちになりましたね。

━ではもし「今」Bellを作るとなったら、その歌詞は違ってた可能性がありましたか?

KENNY:
 でもね! これが、自画自賛じゃないですけど、「うまくできてるな!」と思って!

━おお〜〜!!

KENNY:
 これじゃん! 上手く作ったな俺!!
 ……っていう風に思ってます、正直。

━予言者ですか!?

KENNY:
 予言者ですね(笑)
(ねこ物件の)映画もみんなで見て、……最初ちょっと曲に対して不安があったんですけど、めちゃくちゃ映画とマッチしてるように僕は感じて、すごくいい作品になったなぁと思ってます。

AKUN:
(僕の感じる)印象が変わった曲……
 曲って、「デモの段階」と「曲が完成した段階」と「ライブで披露した段階」との3段階で変わると思ってるんです。
(アルバムの中でも)「Far Away」という曲は特に、演奏するたびに気持ちが違うというか、自分の気持ちを乗せてどこかへ連れてってくれるような感じの曲になってると思います。
 作った当初は「ライブの終盤」みたいなものを狙ったわけでは全然なかったんですけど、今となっては「最後の締めくくりにいい曲」のようになってきたので、曲が成長してくれたというか、自分たちの生演奏が入って「生まれ変わった」曲になったかな、と。

━確かに「Far Away」は『SEASONS』の締めの曲でもありますね。感じ方が変わったというより、曲そのものが成長してくれた、一段階二段階ステップが上がったなという感じでしょうか。

AKUN:
 常にライブでやってたと思うので、「一緒に育ってきた」みたいな感じはありますよね。 
 SPiCYSOLにとって大事にしている日のライブでも演奏してそこでも変わってるし、今のツアーでも変わってるし……
 ポ○モンのピ○チュウみたいな感じ?(笑)

━ライ○ュウになるんですか!?(笑)

AKUN:
 ○イチュウにはならないです(笑)

━では、お話をガラッと変えまして……
 前回の取材で、「それぞれ得意分野が違う4人のメンバー全員のちからをもってしてもできないのはダンス」という回答があったのですが、その後どなたか克服されたりはしましたでしょうか?

AKUN:
 いや〜〜、ダンス!? まったくやってないです、変わってないですね!

KENNY:
 あ、でもPETEがダンスとトランペットの「ブラダン」っていうイベントに出てるんで、……PETEだけ成長しましたね!(笑)

━じゃあもうSPiCYSOLとしては無敵じゃないですか! 逆に何か弱点、克服したいものって何でしょう?

AKUN:
 ……体がカタイ。

━一同笑

AKUN:
 やわらかくしたいところですね。これ、初出し情報です(笑)

KENNY:
 僕は英語を喋れるようになりたいです。
 歌詞として出すような語彙じゃなく、コミュニケーションとしての英語を身につけたい……
 ミュージシャンやってると「洋楽がかっこいいな」って聴いてるにも関わらず、その歌詞を深く理解できないっていう歯痒さも感じます。
 僕、昔ちょっと小洒落た街でバイトしてたときに、その街のミュージックバーで出演してたであろう外国のミュージシャンがお客さんで来たんですよ。
 僕、そう言うの好きだったんで、いっぱい話しかけてて、そのミュージシャンはどうやら、「明日ゲスト取ってやるから来いよ」って言ってくれたと思うんです。多分。
 だけど、その(返事を)、伝えられない。
 行きたい! けど、「バイトのシフト変わってもらったら行くよ!」っていう英語ができなくて、「とりあえず取っておいて」の「とりあえず」の英語もわかんないし、結果行けなかったんですよ、その時。
 英語が喋れないと、それだけでチャンス逃すな〜っていうのを痛感しちゃって。
(英語でコミュニケーションできないっていうのは)パソコン持っててインターネット使えないのと一緒だ! って。
 これはもう(英語を)喋れるようにしたいですね、2年以内に。

━2年以内に!

KENNY:
 言ってしまいました(笑)

━言ってしまいましたし、これは記事に残ります(笑)

KENNY:
 マジすか!
 PETEのダンスだけじゃないんですね(笑)

━……という「苦手の克服」にちょっと沿ったことになる……かもしれませんが。
 今年も残すところあと15日です。(繰り返しますがこのインタビューは2022年12月16日です)
 2022年に達成しようと思ってたけどできてない、だがあと15日、まだ諦めてないぞっていうことってあったりしませんか?

AKUN:
 いや、無い……ですね。達成した気がします。
 海外に行けなかったっていうのがありましたけど、それはまあ情勢的に仕方がなかったというか。
 アルバムも出せたし、旅行にも行けたし、仕事もプライベートもわりと充実した1年で。
 残りの15日はもう、忘年会に全てを賭けます(笑)

KENNY:
 僕は、ひとつだけ……
 バンドで、YouTubeの企画も込みで、シボレーのバンを改造してバンライブができる仕様にしたんですよ。
 コロナ禍で(従来の)ライブができないから、ストリートライブでもいいからバンで全国回って音楽を届けたいって。
 世の中が暗いときにこそ音楽を届けよう、でもライブができない、じゃあどうしようって作ったバンだったんです。
 それが、状況が変わって、ライブも微妙にできるようになって……シボレーのバンも、バンドメンバー4人は泊まれないよねっていうサイズ感でしたから、これで移動してこれで生活するってことはできない、行けて俺とAKUNふたりだけだよね〜って状態のまま、フワフワと今日に至ってるので……
 ロードトリップツアーはできなかったな〜、残りの15日も絶対できないな〜、とは思いますね。寒いし。
 まあ、いきなりするかもしれませんけどね(笑)

AKUN:
 スケジュールないでしょ!?(笑)

━(笑)プライベートでも仲良いんですね〜!今年SPiCYSOLの皆さんにプライベートで起こったわちゃわちゃエピソードとかあったら聞きたいです。

AKUN:
 プライベート?そうだなぁ……
 風の噂で、PETEがシーシャバー(編注:水たばこを嗜むことができるバー)によく行く、入り浸っていると聞いて。(PETEは)たばこ吸わないのに。
 僕はシーシャには特に興味はないので、「プライベートで偶然遭遇」とか、そういうのは起こり得ないんですけど……KENNYは遭遇したらしくて!
 それが羨ましいなと思います(笑)

KENNY:
 その話(PETEさんがシーシャバーに行っていること)を僕も聞いてたんで、お店に行って店員さんに「PETE今日来るかな?」って聞いたら「ああ今日たぶん来ると思いますよ!ていうか来ます、予約してるんで」って!
 僕、ちょっと(PETEさんを)泳がせてみようと思って(笑)入り口から死角になる席を用意してもらって、そこにずっと居たんですよ。
 ちなみにその日はオフだったんですけど、「ごめんごめーん仕事で遅れちゃった〜」って言いながらPETEが店に入ってきましたね!

━一同笑

KENNY:
 闇営業してます(笑)
 繰り返しますけど、その日めっちゃオフだったんです!

AKUN:
 わちゃわちゃしてますね〜(笑)

━お店、といえば。KENNYさんが札幌に帰っていらっしゃるたびに必ず行くお店ってどこですか?

KENNY:
 RAMAIさん! もしくは、トリトンです!
 どっちかですね〜!
 RAMAIさんにはメンバーとも一緒に行きました。「スープカレーって、こうだよ!」って。

━AKUNさんが札幌にいらっしゃるたびに必ず行くお店は……?

AKUN:
 もちろんあります!
 信玄っていうラーメン屋さんと、新千歳空港にある立ち食いのお寿司屋さん。通い詰めてます!

━ちなみに、湘南でのお気に入りのお店は?

KENNY:
 それは!メジャー1stアルバムの「From the C」っていう曲の歌詞の中に全部、茅ヶ崎のお店の名前を盛り込んでます!
 聴いてもらえれば、お店の名前もわかるようになってますし、ファンの人たちはもう巡礼済みです。



AKUN:
 是非、曲を聴いてください!

━それでは最後に、「今」の心境、メッセージを、タイムカプセル的な感じで時を超えて伝えてください!

KENNY:
 今年は、久しぶりに年末にツアーファイナルを迎えます。
 ここ最近の年は、もうちょい手前(11月くらい)にツアーファイナルを終えてて……っていうことが多くて、カウントダウンをやったのが7〜8年前くらいとかになるし。
 今年はカウントダウンをやらないまでも、クリスマス(のライブ)もかなり久しぶりなので、そう言う面では例年以上にその年を背負った、気持ちの乗ったライブができるんじゃないかなって思っています。
 ましてや、もうすでに明日(12月17日)が札幌ライブ。かなり2022年クライマックス感も、僕らもみんなも出てるし、残すところ15日ですし。
 みんなも年の瀬感で見にきてくれる、久しぶりに「年末」っぽいライブをお客さんと作れるのが面白く、わくわくしてる! っていう感じですかね。

AKUN:
 同じ感じになっちゃうんですけど……「クリスマス」という、みんなにとっての特別な時間を一緒に過ごせる・共有できるっていうのは、すごく嬉しいですし、場所も横浜、イルミネーションもすごい綺麗なところだから絶対記憶に残ると思います。2022年のクリスマス。
「ひとの記憶に残れる」ことは、すごい嬉しいことだと思います。

━ありがとうございました!

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